損益分岐点とは? | アンビシャス ブログ
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損益分岐点とは?

損益分岐点分析という言葉を一度はお聞きになった事があるかと思います。管理会計の中で一番広く知られた分析手法で、経営者として身に着けるべき知識の一つです。

 

 

 『目標利益〇○円の為にどれだけ売上をあげればいいか?』

 『昨年より売上が増加したように利益が伸びなかった理由は?』

 

 

このような問に明確に答えられるでしょうか?

 

これをしっかり把握して経営する場合と、なんとなく経営をする場合とでは、数年後業績に大きな差が出てくる重要なポイントです。

 

 

損益分岐点分析を行えば、上記のポイントをはじめ、経営をする上で欠かせない情報を多く得ることができます。

 

今回は損益分岐点分析の入口として、損益分岐点の求め方をご説明します。

1.損益分岐点とは何か?

 

損益分岐点とは利益がゼロの時の売上高をいいます。この点より売上が下がれば赤字に転じ、上がれば黒字となる、売上と経費が釣り合ったトントンの状態をいいます。

 

 

2.損益分岐点の求め方

 

2-1.経費を固定費と変動費に分ける。(費用分解)

 

損益分岐点を求める為に経費を性質に応じ、固定費変動費に分けていく必要があります。

 

 

 

①固定費

 

固定費とは「家賃」「固定給」のように売上に変動があっても変わらずかかってくる経費です。

固定費

 

②変動費

 

変動費とは売上の増減に比例する経費を言います。「仕入」や「外注費」といったものが代表的です。

変動費

 

 

 

2-2.損益分岐点を求める。

 

固定費と変動費に分類ができたら、集計します

固定費+変動費

 

上の図では横軸に売上高をとっています。固定費は売上が変わっても増減しませんので横軸に対して平行になります。この上に売上に比例して増減する変動費が乗ってきます。

 

 

次に売上を示す線(売上高線)をこの中に加えます。

 

損益分岐点

 

売上高線と総費用が交わる★損益分岐点となります。

 

損益分岐点より左に売上高が来た場合には、総費用と売上曲線の差が損失となり、右側に売り上げが来た場合には総費用と売上高の差が利益になります。

 

 

 

2-3.損益分岐点は決算書や試算表では分からない?

 

一見、損益分岐点の分析に決算書が使えるように思えますが、決算書では損益分岐点を把握することは出来ません。決算書は税務署、株主といった第三者への報告のために作成されるものです。

 

決算書に集計された数字には固定費と変動費が混在しています。損益分岐点分析ではこの2つを分けて集計していく必要があります。

 

製造業を営むA社の簡単な数値例で確認してみましょう。

 

決算書形式の①通常の損益計算書と、固定費と変動費を分けて集計した②変動損益計算書をご覧下さい。

 

 

①通常の損益計算書

①通常の損益計算書

②変動損益計算書

②変動損益計算書
※固定費と変動費を分解するにはいくつか方法がありますが、ここでは勘定科目ごとに分ける個別費目法を用いています。

 

 

 

②変動損益計算書では売上と変動費が比例して動きますので、以下のように損益分岐点を計算することができます。

 

 

A社の場合であれば

 限界利益率は0.75 (限界利益率=限界利益÷売上=75÷100=0.75)

 固定費は65

 

 

損益分岐点では『限界利益=固定費』となりますので、損益分岐点売上高をXとすると

 

 

 0.75X=65

   X=86.6

 

 

売上高86.6が損益分岐点売上高となります。

 

 

一方①通常の損益計算書では、売上と原価は比例関係にありませんので、損益分岐点の計算はできません。

 

損益分岐点分析を行うためには、決算書をはじめとした財務会計の手法で集計した数値ではなく、管理会計の考え方に基づく数値が必要になってきます。

 

 

 

3.まとめ

 

今回は損益分岐点の求め方をご説明しました。損益分岐点分析から得られる情報は有用で、経営者にとっては必須の知識です。

 

経営者であれば、直感的に最低でも〇〇円の売上が必要というラインを把握されている方も多いはずです。損益分岐点分析はそこに数字的根拠を加えた、より明確で最適な経営戦略を立てる為のツールです。苦手意識を持たずに、少しずつ学んでいきましょう。

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