得たい結果から逆算する!販売プロセス分析 | アンビシャス ブログ
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得たい結果から逆算する!販売プロセス分析

中小企業においては経営者がトップセールスマンである場合が多く見受けられます。

 

先陣を切って営業活動を行い社員に手本を示す。それ自体は正しい姿なのですが、営業を行える人材の育成が出来ずに「いい人いないかな・・・」と手をこまねいているのは非常にもったいない事です。

 

経営者の本来の仕事は『経営』です。社員を育て、自分にしか出来ない『経営』に時間を割ける環境を作っていきましょう。待っていても優秀な人材の確保はできません。

 

経営者は社員が育ち、頑張りが成果につながる仕組みを作っていく必要があります。

 

今回は社員の営業技術の底上げの為の取り組みをご紹介いたします。

 

 

 

 

 

1.営業技術は属人的なもの?

 

 

営業技術の教育が難しいのは、それぞれどのように受注に結び付いたか、結果に至るプロセスがブラックボックス化しやすい為です。

 

逆に言えば、今ブラックボックス化している販売プロセスを見える化すれば、会社全体で共有できる営業ノウハウに落とし込むことが可能になります。

 

共有が可能になれば、会社全体の打率を上げることができます。今まで経営者や一部の成績優秀者がけん引するしかなかった状態から、組織全体で業績アップを目指す体制に転換が可能になります。

 

 


 

2.逆算して考える

 

 

受注に至るプロセスはいくつもあるはずです。その企業での王道ルートもあれば、各社員が独自に作り上げたルートもあるでしょう。まずは社員それぞれに、販売プロセスを書き出してもらいましょう。

 

 

2-1.各社員のプロセスの可視化

 

過去の受注、失注数を確認し、下表のような販売プロセス表を作成します。

 

販売プロセス①

 

 

受注から逆算し、それぞれの場面で何をどれだけ行っているのかを可視化していきます。  

 

①では1件の受注を得る為に、まず初めの行動、既存顧客から紹介の獲得5件が必要となります。倍の2件の受注を得る為には初めの行動、既存顧客からの紹介10件が必要となってきます。

 

販売プロセスを可視化することによって、得たい成果の為に起こすべき行動を逆算して決めることが可能になるのです。

 

 

 

2-2.プロセスの分析とアクションプランの設定

 

チェック

 

次に(1)で書き出したそれぞれのプロセスを分析しましょう。成績優秀者とそれ以外の社員では、大きく異なる部分が出てくるはずです。

 

ここでは、「数」「率」に注意して分析を行います。

 

分析をしていく中で販売プロセスのボトルネック(注1)を仮定し、それを解消する具体的なアクションプラン(注2)を設定していきます。

 

注1:販売プロセスのボトルネックとは、成績優秀者とそれ以外の社員の成績の違いを生む、原因を言います。

注2:アクションプランとは目標達成の為に、具体的にどう動くか?何をするか?を定めた行動計画です。

 

それでは、いくつか例を見て頂きながら説明いたします。

 

※例では既存顧客に対する営業を念頭に置いています。

 

 

(例1)

販売プロセス②

 

社員Aと社員Bが異なるのは、アポ電話から実際に面会して提案へ進む率です。聞き取りや日報の確認をしていくと、この差が表れる原因が2つに絞られました。

 

 

 仮説1 

 既存顧客への日頃のフォローの差が提案へ進む率に表れている。

 

 仮説2 

 アポ電話の対応(説明)の差が提案へ進む率に表れている。

 

 

どちらも一朝一夕で改善することは難しいですが、取るべき対策は決まります。

 

例えば

 

 

 仮説1の改善

 →既存顧客とコミュニケーションを密にとり、フォロー体制を充実させる。

 

 仮説2の改善

 →商品知識の拡充。ロールプレイング等での折衝技術の向上。

 

などが考えられるでしょう。

 

 

 

 

 

 

社員Bのアクションプラン

 

・既存顧客とのコミュニケーションの緊密化

・研修での商品知識の拡充とロールプレイングによる折衝技術の向上

 

となります。

 

 

(例2)

販売プロセス③

 

 

この例では「提案→見積」への率と「見積→受注」の率が大きく異なります。

 

聞き取り等によりこの差の原因が判明しました。

 

 

仮説  

社員Cは見込みの薄い顧客に対しても見積を作成している。多くの見積作成の為に時間的な余裕がなく、精度の低い見積を出していたことが失注率を高める原因となっている。

 

 

「見積→受注」の率の改善には精度の高い見積が必要になります。見極めをし、見込みの高い顧客に注力するための時間をねん出する必要があります。

 

 

社員Cのアクションプラン

 

・見込みの高い顧客への注力

・上司の指導を仰ぎながら、見積の精度を向上させる

 

 

(例3)

販売プロセス④

 

これは一目瞭然ですね。社員Dでは入口のアポ電話の量が足りていません。仮に社員Dの目標数値が4件であれば、

 

 

受注4件÷0.4(受注割合)÷0.5(見積割合)÷0.5(提案割合)=40件

 

 

社員Dのアクションプラン

 

・アポ電話40件

 

となります。

 

 

このように得たい結果から逆算して起こすべき行動を決めていきます

 

 

 

2-3.進捗の確認とプロセスの見直し

 

販売プロセスを分析し、アクションプランを作成したら、必ず検証の時間を作りましょう。

 

1週間、1月と期間を区切って各社員の進捗を確認します。

 

まずは、目標数値が達成できているか確認します。目標数値が達成できなかった場合にはその原因を追究します。販売プロセスを見える化していますので、原因は2つのうちどちらかに絞られます

 

 

 ①アクションプランを実行できなかった

 ②プロセス分析のどこかに誤りがあった

 

 

アクションプランが実行できていなければ、経営者、上司は厳しく対応する必要があります。

 

アクションプランを実行しているのに、結果が伴っていない場合には、プロセス分析のどこかに誤りがあるはずです。

 

「(2)プロセスの共有とアクションプランの設定」で成績優秀者のプロセスとの比較を基に、各社員の営業活動におけるボトルネックを仮定し、それを解消する為のアクションプランを設定しました。

 

 

プロセス分析の誤りは

 

・各場面の率に誤りがある

・ボトルネックの仮定が間違っている

・アクションプランが間違っている

 

この3つが原因である場合が多いでしょう。

 

 

率に誤りがあるのであれば、行動量を見直します。例3で「アポ電話→提案」の率が50%でなく40%だと判明すれば

 

受注4件÷0.4(受注割合)÷0.5(見積割合)÷0.4(提案割合)=50件

 

新たなアクションプランは「アポ電話50件」となります

 

ボトルネックの仮定が間違っている、設定したアクションプランが間違っている場合には、再度仮定をたてて、アクションプランを設定しなおします。

 


 

 

3.気を付ける点

 

アドバイス

 

販売プロセスの率を改善する為の方策や、ボトルネックの仮定は経営者や上司からアドバイスを行うようにしましょう。

 

単純に行動量が足りていない場合等は、社員自身で気づきアクションプランを設定できるでしょう。しかし、経験が浅い社員では気づけない点は経営者や上司からのフォローが必要です。

 

プロセス分析が無ければ、各社員へのアドバイスも抽象的なものにならざるを得なかったはずです。しかし、各プロセスを見える化することによって、経験からあたりをつけて適切なアドバイスができるようになります。

 

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